検索51.3%、生成AI11.7% — ただし36.7%と足してはいけません
HubSpot Japanが企画しマクロミルが2025年10月30日〜31日に実施した全国調査 (買い手n=515)では、購買検討の情報源として「インターネット検索」を挙げた買い手が 2024年の57.7%から2025年は51.3%へ、「生成AI」は4.3%から11.7%へ変化しました。 検索は下がりながらも、この質問の中では引き続き単一の情報源として大きな位置を占めて います。 公式一次 www.hubspot.jp
同じ調査の別の質問では、購買検討の過程で生成AIを使った経験のある買い手が36.7%、 直近1年に限ると33.0%でした。ここで重要なのは、11.7%と36.7%は質問も分母も別だ という点です。前者は「主な情報源は何か」への回答であり、後者は「使った経験があるか」 への回答です。足し合わせたり、どちらか一方だけを取り出して「AIはもう主流」「AIはまだ 1割」と結論づけたりすると、同じ調査から正反対の物語が二つ作れてしまいます。
生成AIを使う買い手の中では、候補リストがすでに動いています
同調査で購買検討に生成AIを使った買い手に限ると、52.4%が「もともと候補になかった 製品・サービスを候補に追加した」、55.3%が「最終的な意思決定に影響を受けた」と回答して います。これは自己申告であり、日本の買い手全体の比率でもありません。それでも実務上の 意味は明確です — 営業担当が名刺交換するより前に、AIの答えの中で候補リストが編集され 始めているということです。そこに自社が正確な姿で載っているかどうかは、もう営業活動の 外側の話ではありません。 公式一次 www.hubspot.jp
一方で同じ調査では、81.2%の買い手が人間の営業にしか出せない価値 — 個別事情を踏まえた 提案や潜在ニーズの掘り起こし — を期待しています。検索とAIが候補を作り、人がクロージングする。 この分業を前提にすると、デジタル側の仕事は「売上を作ること」ではなく「候補として正確に 届くこと」に定まります。
勝負のかかる場所 — 買い手の81.4%は候補を3つ以下に絞ります
ITコミュニケーションズとB2B Marketingが2025年5月27日〜28日に実施した調査(2022〜2025年に 勤務先の製品・サービス導入の検討・意思決定に関わった会社員n=517)では、検討段階の主な 情報源は「各種Webメディア」49.3%、「供給企業のWebサイト」35.4%でした。そして比較した 製品・サービスの数は、1社のみが16.8%、2社が31.9%、3社が32.7% — 合計81.4%の買い手が 比較候補を3つ以下に絞り込んでいます。2022年調査の68.1%から上昇していますが、公開 資料からその原因は特定できません。 公式一次 www.it-comm.co.jp
候補3つの椅子取りゲーム — 買い手の8割超が比較を3社以下で打ち切るなら、 検索結果とAIの答えの仕事は「たくさん露出すること」ではありません。その3つの椅子の どれかに、正確な役割説明つきで座ることです。椅子に座れなかった供給者には、 比較表も商談も回ってきません。
同調査は購買金額によるチャネルの違いも報告しています。300万円未満の購買はウェブ中心 で進む一方、1,000万円以上の高額購買では展示会・セミナー・新聞など複数チャネルの併用傾向 が見られました。高額商材ほど、ウェブ上の根拠がそのまま営業提案やセミナー資料でも同じ 数字・同じ表現で再利用できることが効いてきます。 公式一次 www.it-comm.co.jp
まず守る指標は「候補群に、正確な役割で入ること」です
背景として、検索そのものの利用基盤は厚いままです。総務省の令和7年通信利用動向調査 (直近1年のインターネット利用者)では、検索サービスの利用は全国74.8%(n=35,794)、 東京都81.3%(n=724)でした。個人利用者の調査であり、東京と全国の差に有意性検定は行われて いませんが、検索が生活と業務の標準的な入口であり続けていることを示す公的な参照値です。 公式一次 www.e-stat.go.jp
ここまでの一次データを重ねると、日本のB2Bでデジタル可視性がまず担うべき仕事が 一つに定まります。買い手が検索と生成AIに投げる質問の中で、候補群に入ること。入った うえで、自社が「誰の・どんな問題を・どう解決する会社」なのかという役割が正確に伝わり、 その説明が検証可能な根拠と、問い合わせ・資料請求という次の行動につながっていること。 売上はその先に営業が決め切る領域であり、デジタル側で最初に測り、最初に守れるのは この「候補入り」と「役割の正確さ」です。
CiteAngleはまさにここを測定します。日本語の実際の質問群に対して、検索と生成AIの 答えの中で貴社ブランドが「出ていない・名前だけ・公式URL引用つき・比較候補として役割 つき」のどの状態にあるかを、原回答の証拠とともに切り分けて報告し、公式情報とのずれを 直したうえで同じ条件で再測定します。候補3つの椅子に座れているか — 感覚ではなく、 証拠つきの測定で確かめられます。