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広告費比率を29四半期に組み直すと、3つの局面に分かれました

上場企業1社の開示資料を四半期単位に組み直しました。売上に占める広告宣伝費の 比率は、一本の傾向線になりません。3つの区間に分かれます。比率が35.08%まで上がった四半期は、 29四半期のうち唯一の営業赤字でした。そのあと13四半期は、売上の伸びが広告費の伸びを一度も 下回っていません。比率は17.01%まで下がりました。直近の2四半期は、また上がっています。

広告費比率は、会社が動かすつまみなのでしょうか — この開示では読み取り値として動いていました。四半期に組み直すと3つの区間に分かれます。最初は広告費が 売上より速く伸びて比率が35.08%まで上がり、次の13四半期は売上のほうが速くて比率が17.01%まで下がり、 そのあと2四半期はまた上がっています。比率が下がった13四半期のあいだ、広告費の実額は1.80倍でした。 金額は増えています。同じ基準で測った同業8社の結果は、この動きが業界全体の季節ではないことを示します。

この調査は何を対象にしていますか

対象は、韓国で上場している化粧品企業1社です。社名は伏せます。他社の実績が当社の実績のように 読まれる書き方を避けるためで、代わりに比率・倍率・件数だけを本文に置きました。

母集団の定義を先に書きます。数字はすべて連結ベースで、四半期は累計ではなく3か月単独の値に 直したうえで、季節性の影響を受けないように比率をとる前の段階で直近4四半期を合算しています。 第4四半期は単独開示がないので、通年から9か月累計を引いた計算値です。期間は29四半期分。資料の 閲覧日は2026年8月8日です。

比較対象として、同じ業種の上場企業8社を同じ基準で測りました。さらに、他社向けに製造している 企業2社を陰性対照として入れました。この2社に同じ動きが出れば、それは会計基準の変更か業界全体の 移動ということになります。

局面はどうやって見分けるのでしょうか

引き算ひとつです。ある四半期の売上の前年同期比から、同じ四半期の広告費の前年同期比を引きます。 あとは符号だけ見ます。正なら売上のほうが速く、比率は下がります。負なら広告費のほうが速く、比率は 上がります。29四半期分の符号を並べると、ばらけずにひとかたまりずつ並びました。

局面長さ売上の伸びから広告費の伸びを引いた符号広告費比率
押し込み10四半期10回のうち6回が負で、正負が交互単独四半期の最大が35.08%
売上が追い越す13四半期13回すべて正29.07%から17.01%へ
再び押し込みいまのところ2四半期2回とも負17.01%から18.12%へ

真ん中の区間が、この表でいちばん強い信号です。13四半期のあいだ一度も外れていません。符号が毎回 コイン投げで決まるなら、これだけ続く確率は0.0122%になります。ほぼ起きない値です。

比率が下がったと聞くと、広告を絞ったように読めます。この1社は逆でした。同じ13四半期のあいだに 広告費の実額は1.80倍になっています。売上がそれより速く伸びたので、比率のほうが下がりました。この 割り算そのものは比率が下がった5年間の記事で 分解しています。

そして、いま見るべきなのは底ではありません。比率は17.01%で底を打ち、そのあとの2四半期は続けて 上がっています。この1社が売上追い越しの局面でやっていたことは、2四半期前に終わっています。

強く使えば、あの13四半期が来るのでしょうか

ここは営業側にとって都合の悪い結果です。はっきり書きます。

同じ期間・同じ基準で同業8社を測りました。広告費比率が下がった会社は、ありません。1社もです。 そのうち2社は、対象企業の2.31倍に対して約3.4倍と、もっと強く広告費を増やしています。それでも比率は 上がりました。強く使ったから追い越しが来た、という関係はこの対照群に出ていません。

対象企業を分けたのは広告費の増やし方ではありませんでした。その下にある売上の倍率です。同じ期間に 3.84倍でした。

陰性対照のほうも見ます。他社向けに製造している2社は広告宣伝費の水準が構造的に小さく、片方は 0.5%未満・もう片方は2%前後でした。期間を通して平らです。会計基準の変更や業界全体の移動があれば、 ここにも跡が残ります。跡は出ませんでした。

時期も重ねます。対象企業の比率が7.79ポイント下がった、まさにその5四半期のあいだに、同じ市場で 同じ会計基準を使っている同業の1社は比率が2.62ポイント上がり、もう1社は横ばいのまま動きませんでした。 向きが割れています。局面は会社ごとのものです。暦は3社とも同じでした。

広告が先か、売上が先か

広告費が何かを積み上げて後から返ってくるなら、広告費の伸びと売上の伸びの相関は、1四半期以上 あとにいちばん大きくなるはずです。そこを直接検定しました。

いちばん大きいのは同時点でした。同じ四半期で+0.819、1四半期後で+0.552。そこから先は下がる一方 です。逆向きに、売上の伸びを先に置いて広告費の伸びを後に置くと、検定したどの時差でも相関はこちらの ほうが大きく、1四半期後で+0.668でした。

広告予算を売上の一定比率で決めている会社なら、広告の効果がまったくなくてもこの形が出ます。 ですから、この調査から言えることは狭いままにしておきます。局面はデータの中にあります。そのあいだで 何が働いているかは、出てきません。どの局面にいるかはお出しできます。何がその局面を次に運ぶのかは、 この資料を読んだだけでは誰にも言えないままです。

同じ形のグラフに添えて売られている話より、小さい主張です。データが支えているのはこちらです。

四半期をどう組み直したか、自己点検は何を捕まえたか

手順は上のスコープに書いたとおりです。連結ベース。3か月単独。第4四半期は通年から9か月累計を 引く。比率をとる前に直近4四半期を合算する。ここまでが分母の作り方で、ここから先の判定はすべてこの 分母の上に乗っています。

自己点検は、同じ問いを14件ぶん立てました。7年ぶん、2つの勘定科目それぞれについて、4四半期の 合計が通年の開示値と一致するか。14件とも残差100万ウォン未満で閉じています。

この点検は初回で仕事をしました。ある報告書の「前期3か月」欄に入っていた売上高を使うと、その年が 58億ウォン合いません。9か月累計から半期を引いた値だけが通年と閉じます。同じ報告書の広告宣伝費の欄は 正常でした。書式の崩れは勘定科目ごとに出ます。報告書をひとまとまりで見て正常と判断すれば、この1件は 通り抜けます。

検定手順と分母を公開しているのは、何を何で割ったかが見えない局面判定には値がつかないからです。 1回だけ読んで下した判定は、その1回ぶんのぶれをそのまま抱えます。だから同じ質問を7回ずつ繰り返して何回戻ってきたかを出します。 生きているブランドを検索面とAIの回答面で同じように読む工程は別の仕事で、そちらは測定方法のページに置いています。

このデータで言えないこと

すべて1社・1業種・1つの国の記録です。同じ形が他でも出るとは言えません。上の同業8社の表は、 むしろ出ないほうが普通だと読むべき材料です。

時差の検定に使えた観測は25個です。相関の標準誤差が0.21から0.23ほどなので、0.2以内に並んだ相関 どうしはこの標本では区別できません。四半期開示がこの勘定科目で手に入るいちばん細かい粒度で、月次の 開示は存在しません。

媒体別・チャネル別の広告費は、開示書式にその欄がありません。掘っても検索・SNS・オフラインの 内訳は出てきません。同業8社の注記も同じでした。広告を買う前に確認しておきたい引用の水準は別の記事にまとめてあります。

再び押し込みの区間は、海外のオフライン店舗への出店が重なった時期でもあります。出店は構造的に 販売手数料を生みます。この上がり方には広告の判断とチャネルの変化が混ざっていて、開示からは 分けられませんでした。分ける方法がないという意味ではなく、この資料では分けられなかったという 意味です。

自社の局面を読むには

自社の比率が上がった下がったというだけでは、どの局面にいるかは決まりません。自社が押し込んで いるときも、市場全体が動いているときも、比率は同じように上がります。1本の線でその2つは 見分けられません。上の同業表がその理由そのもので、同じ四半期に8社が一方へ、1社が反対へ 動いていました。

ですから、読み取りは買い手が実際に見ている競合と並べて取ります。当社がお出しするのは、決めた 質問群に対して自社の名前がどの回答面で挙がったか、そのとき隣にどの競合の名前が挙がったかです。 日付を打った2回の読み取りの差が、変化そのものになります。

1回の読み取りには幅があります。同じ質問を同じ面で繰り返すと結果がぶれることは順位表のぶれの記事で扱っていて、1回だけの判定は 局面の判定にもそのぶれを持ち込みます。露出・クリック・購入は分母が違うので、分けて数えて分けて お出しします。3つを1つの点数に丸めると、どこが止まっているかが見えなくなるからです。

広告費比率が上がっている会社は、効率が落ちているのでしょうか

それだけでは決まりません。比率は広告費が売上より速く伸びたときに上がり、これは押し込み局面の 入り口の形です。売上が止まったときにも上がります。別の状況が同じ数字になります。比率を読む前に、 分子と分母を別々に読んでください。

自社の数字だけで局面が分かりますか

途中までです。自社の数字からは引き算の符号が出るので、比率が上がっているか下がっているかは 分かります。競合が同じ動きをしているかは出てきません。そこが会社ごとの出来事と市場全体の出来事の 分かれ目です。この調査では9社のうち8社が同じ向きに動き、1社だけが違いました。

貴社がいまどの局面にいて、買い手が見ている競合は同じ向きに動いているか。競合と 同じ条件で並べた記録から始まります。サンプルレポートに、実際の並べ方を 載せています。

比率は起きたこと。局面は、いまどこにいるかです。

決めた質問群を検索とAIの回答面で繰り返し、自社と競合の名前が挙がった回数と出典URLを日付つきで残します。露出・クリック・購入は分けて数え、分けてお出しします。

自社がいまどの局面にいるかを数字で確かめたい場合は、お問い合わせください。貴社の質問で測る範囲からご相談します。

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